くまもと発 新技術説明会
1
新規メタボリックシンドローム治療薬の開発
10:45〜11:10
熊本大学 医学部付属病院 代謝内分泌内科
医員 近藤 龍也
http://www2.kuh.kumamoto-u.ac.jp/

技術概要
本発明の成果によれば、糖尿病マウスに経口投与すると体重増加の抑制、インスリン抵抗性の改善、耐糖能の改善が認められアディポネクチンの血中濃度が上昇した。

従来技術・競合技術との比較
メタボリックシンドロームでは各種の代謝異常を包括的にターゲットとする必要があるが、そのような薬剤は存在しない。本発明は安全にこれを可能にする治療薬となる可能性がある。
技術の特徴
安全である。
体重増加を抑制する。
インスリン抵抗性、耐糖能を改善する。
想定される用途
メタボリックシンドローム
軽症糖尿病(境界型)
肥満症
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2
癌に対する免疫力を増強する癌治療用ペプチド製剤
11:10〜11:35
熊本大学 大学院医学薬学研究部 免疫識別学分野
教授 西村 泰治
http://srv02.medic.kumamoto-u.ac.jp/dept/immunoge/immunoge.html

技術概要
多様な正常細胞にはほとんど発現していないが、癌に大量に発現している遺伝子をcDNAマイクロアレイ法により同定した。このような蛋白質に由来するペプチドで、癌細胞を破壊する免疫系のキラーT細胞を活性化できるものを発見した。

従来技術・競合技術との比較
従来法と異なり、cDNAマイクロアレイ解析の導入により、正常細胞に危害を加えることなく癌細胞のみを攻撃する免疫反応を増強できる、ペプチド製剤が厳選されている点が独創的である。このため大量投与による癌治療効果が期待できる。
技術の特徴
癌細胞の破壊をもたらす免疫反応を増強できるペプチド製剤である。
動物実験により正常組織に対して有害事象を及ぼさないことが確認されている。
多様な癌患者の多くを対象とすることができる。
想定される用途
他の治療法が選択できない進行癌患者への緩和的治療
従来の癌標準治療との併用による癌再発の予防
遺伝子異常あるいは感染症に起因する癌発症ハイリスク者における癌発生予防
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3
高周波強電界を用いた生体物質刺激装置
11:35〜12:00
熊本大学 大学院自然科学研究科 情報電気電子工学専攻
助教授 浪平 隆男
http://www.pplab.eecs.kumamoto-u.ac.jp/

技術概要
短時間ではあるが、電界強度100 kV/m程度以上の高周波を利用して、細胞内の分子やオルガネラに全く新しい非熱的ストレスを与える。周波数を適当に選ぶことによって、特定の分子またはオルガネラを限定的に刺激することが可能である。また、電界強度や印加時間を適当に選ぶことによって、対象の活性化、不活性化、または変質など、様々なレベルの刺激を与えることが可能である。

従来技術・競合技術との比較
現存の電気的な生体物質刺激装置は直流または連続な高周波電界・磁界を利用したものであり、電界強度は高々1 kV/m程度である。これらは、微弱な神経刺激、または対象の加熱・温熱効果を利用するものである。本技術は、100 kV/m程度以上の高周波"強"電界をバースト的に用い、これまでにない非熱的ストレスを細胞内の特定物質に限定的に与えるものである。
技術の特徴
100 kV/m程度以上の高周波高電界を用いた、全く新しい非熱的生体ストレスである。
周波数を選ぶことによって刺激を与える対象を限定可能。
電界強度と印加時間を選ぶことによって、様々なレベルのストレスを与えることが可能。
想定される用途
バイオ技術:細胞内特定物質の刺激装置(例えば、細胞分化制御)など。
農業:植物の活性化、品種改良(遺伝子導入ではない)など。
医療:がん治療(アポトーシス誘導)、体液中のウイルス駆除など
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4
ポータブルかつ安全なNO吸入療法システム
12:00〜12:25
熊本大学 大学院自然科学研究科 情報電気電子工学専攻
助教授 浪平 隆男
http://www.pplab.eecs.kumamoto-u.ac.jp/

技術概要
本研究開発ではパルスアーク放電による簡便なNO供給装置及び安価なNO計測器により構成されるポータブルかつ安全な医療用NO吸入療法システムの開発を実施している。

従来技術・競合技術との比較
NOを必要な場所で必要な量、空気から容易に生成可能であるため、従来のように有毒ガスである高濃度NOをボンベへ貯蔵保管する必要が無い。
技術の特徴
空気を原料としたNO供給装置
供給NO濃度の調整が容易
装置はコンパクトであり、持ち運びが容易
想定される用途
医療用NO供給装置
空気及び土壌殺菌装置
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5
聴覚モデルを用いた音源方向推定と音源分離システム
13:15〜13:40
熊本電波工業高等専門学校 電子制御工学科
助教授 中島 栄俊
http://www.hicc.cs.kumamoto-u.ac.jp/

技術概要
本技術は人間の聴覚をモデル化したものであり、人間と同じく2つの入力で複数音源の方向推定(仰角および方位角)が可能である。また特定方向の音源信号のみを強調する機能(音源分離機能)も備えている。

従来技術・競合技術との比較
従来の手法では2入力で複数音源の方向推定および分離をすることが極めて難しかった。特に方向推定では1次元方向の推定のみ可能であった。本技術では3音源以上の分離も可能であり、また音源方向においては仰角、方位角を推定可能である。
技術の特徴
2入力で複数音源の分離が可能
複数音源の2次元方向(仰角、および方位角)の推定が可能
演算量が極めて少なく容易にリアルタイム処理が可能
想定される用途
補聴器
セキュリティシステム
ロボット聴覚
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6
潮流観測を目的とした小型漂流ブイの観測システム
13:40〜14:05
八代工業高等専門学校 機械電気工学科
助教授 入江 博樹
http://y-page.yatsushiro-nct.ac.jp/u/irie/BUOY/

技術概要
小型の漂流ブイの位置をリアルタイムで計測するために、GPS受信機と携帯電話の電波を利用したデータ通信装置を搭載し、組み込み型マイコンによりその動作を制御し、消費電力を抑えることで、小型のバッテリでも長期間の運用を可能とする。ブイの動きは携帯電話のブラウザで確認ができる。

従来技術・競合技術との比較
GPS付携帯電話を用いる漂流ブイを用いた例が提案されているが、水温などのセンサ装置の搭載ができない。通信装置として衛星通信を用いるブイは消費電力が大きいのでブイの形状が大型になり、沿岸域での観測に適さない。
技術の特徴
比較的安価に海洋漂流物の長期間の動きを知ることができる。
各種センサーを搭載することができる。
リアルタイムでブイの位置を追跡できるので、回収作業が容易である。
想定される用途
八代海、有明海など、閉鎖海域での潮流や水温などの長期変化を知ることができる。
瀬戸内海、東京湾などの湾岸域での潮流の調査に利用できる。
応用として、移動する動物の状況を観測に利用できる。
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7
障害物検知用車載センサーフュージョンの校正装置および校正方法
14:05〜14:30
熊本大学 大学院自然科学研究科 情報電気電子工学科
助教授 胡 振程
http://navi.cs.kumamoto-u.ac.jp

技術概要
本発明は、ステレオ画像処理とレーダー双方の検出結果を互いに補間するように統合して、一般道路での走行環境の総合理解を目指す。

従来技術・競合技術との比較
レーダーと画像センサーのフュージョンについて、従来単眼視をよく使われていたが、ガードレールや道路看板などの誤認識およびレーダーデータとのマッチングは困難である。また、ステレオ自体の校正及びフュージョン用の校正がそれぞれ行うため、精度が悪くなる。本発明では、反射ブロックと吸収ブロックで構成された構成ボードを利用して高精度のセンサー位置あわせを実現し、両センサーデータを動的に補間することで一般道路での障害物検知にも利用できる。
技術の特徴
ステレオセンサーとレーダーセンサーの位置補正は同一装置で正確に行われる。
高速+安価の車載センサー
想定される用途
自動車衝突防止装置
産業ロボットの環境認識装置
センサーフュージョンの校正装置
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8
電磁パルスを用いたPCグラウト未充填箇所の探査
14:30〜14:55
熊本大学 大学院自然科学研究科 産業創造工学専攻
教授 森 和也

技術概要
電磁パルスをPC構造物に打ち込んで、シースおよびPC鋼材を加振し、弾性波を発生させる。シース内にグラウトが充填されている場合と未充填の場合とでは、発生する弾性波の特性が異なり、弾性波を解析することによって局所的なグラウト未充填箇所の探査を行う。

従来技術・競合技術との比較
従来の技術では、グラウト未充填が存在するシースであるかを判定することはできるが、場所を特定することは難しい。従来の技術と本発明を組合わせると、問題となるシースの同定とグラウト未充填箇所の同定を一貫して行うことができる。
技術の特徴
PCグラウトの局所的未充填箇所を探査できる。
想定される用途
既設のPC構造物のグラウト未充填箇所の探査
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9
適用範囲の広い安定な適応PID制御器
15:00〜15:25
熊本大学 大学院自然科学研究科 産業創造工学専攻
教授 岩井 善太
http://www.mech.kumamoto-u.ac.jp/2006/index_lab.html

技術概要
PID制御器(コントローラ)は比例・積分・微分の3要素のみで制御を行おうとする制御方式で、現在現場の約80%がこの形式と言われている。しかし、3つしかないPIDゲインを最適に調整することは難しく、また、高次系に対しては安定なPID制御系を構成することも難しい。ここでは、安定性が必ず保証され、かつ制御性能も自動的に保証される適応PID制御系の設計方式(PIDコントローラの設計)を提案している。 

従来技術・競合技術との比較
PIDコントローラの3つのゲイン(比例ゲイン、積分ゲイン、微分ゲイン)の決定がオンラインで自動的に行われること、制御対象がどのようなものであれ制御対象を安定化するPIDゲインが選択されること、制御対象の特性変動があっても良好な制御系応答が得られる(ロバスト性)こと、などが従来技術より改善された点である。
技術の特徴
システムの概強正実性(ASPR性)を利用したPIDコントローラ設計法であること。
システムの概強正実性を実現する並列フィードフォワード補償器の簡単な構成法が提案されている。
通常のPID設計法では必ずしも保証されないPID制御系の安定性が必ず保証されること。
制御対象のパラメータ変動と外乱に対しロバスト(頑健)な制御手法となっていること。
想定される用途
汎用PIDコントローラへの組み込み
汎用サーボコントローラへの適用
多入出力システムのPID制御(用途別大規模システムの特別な制御装置)
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10
オゾンを利用した農業土壌殺菌装置の開発
15:25〜15:50
熊本大学 大学院自然科学研究科 情報電気電子工学科
教授 蛯原 健治
http://www.plasma.eecs.kumamoto-u.ac.jp/frame-j.html

技術概要
オゾンは細菌、大腸菌群、青カビ、酵母、ウイルスなどの処理に有効であり、本装置は、臭化メチル(CH3Br)に代わりカビ、バクテリア、線虫、ウイルス、除草などの土壌処理に利用する装置である。オゾンガス雰囲気で処理土壌を撹拌し、オゾンを効率よく吸収させ、大気からシールし、オゾンの大気拡散を抑える効率的な土壌殺菌装置である。高濃度のオゾンを電気放電により生成し、供給するシステムや殺菌効果の評価は既に完了している。

従来技術・競合技術との比較
現在まで利用されていた農薬(臭化メチル)は2005年以降利用できなくなり、現在、これに代わる方法として、熱水消毒、高温蒸気消毒、太陽熱土壌消毒、Cuイオン水除菌法など種々の方法が試みられているが、殺菌効果、作業の簡便さ、経済性などで臭化メチルには及ばない。本装置は、大規模農業土壌に大量の高濃度オゾンを供給する技術であり、将来的にはオゾン生成・土壌処理装置の実用化・商業化により環境負荷の少ない農産物生産に貢献できる。
技術の特徴
オゾンを直接農業土壌に注入あるいは表面散布し殺菌や土壌改質を行う。
太陽電池・風力発電などの自然エネルギーを利用することにより環境調和型の農業が実現できる。
オゾン濃度制御、農産物生育観察、土壌特性評価は携帯電話(FOMA)を利用してネットワークで遠隔制御・監視できる。
想定される用途
グリーンハウス内の農業土壌処理により、土壌殺菌や食物育成制御
屋外での畑地のマルチング方式土壌殺菌処理
高濃度オゾンによる無公害除草
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11
パターン状ダイヤモンドCVD膜の形成技術
15:50〜16:15
熊本大学 大学院自然科学研究科 産業創造工学専攻
教授 渡邉 純二

技術概要
Si基板上にナノダイヤモンド粒子を微小球に超音波を作用させながら選択的に打ち込み、これを前処理基板としてダイヤモンドCVD膜を形成することにより、極めて選択性高く高品質なダイヤモンド膜が形成出来る。

従来技術・競合技術との比較
従来は傷つけによる前処理が行われていたが、CVD膜の一様性、再現性が乏しく、したがって形成膜の表面平滑性、核形成密度も低い。本技術では核形成の一様性、再現性に優れ、選択的なパターン状ダイヤモンド膜の形成が可能である。
技術の特徴
任意のパターン形状ダイヤモンド膜の形成が可能。
高品質、平滑なダイヤモンド膜の形成が可能。
ガラス、セラミックスなどSi以外の基板に対してもダイヤモンドCVD膜の形成が可能。
想定される用途
光集積回路用ガイド、導波路(紫外光用)
マイクロマシン用マイクロ工具
マイクロ医療機器、プローブ
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12
ボトムアップ型導電性粒子の合成
16:15〜16:40
熊本大学 大学院自然科学研究科 産業創造工学専攻
助手 桑原 穣
http://www.chem.kumamoto-u.ac.jp/index-J.html

技術概要
ボトムアップ型導電性粒子を得る合成法を開発した。同合成法はウエットプロセスを利用して簡便に得られることから工業的プロセスにも適用可能であると期待される。

従来技術・競合技術との比較
微細配線を得るためには、導電性粒子を配列し、その後鍍金工程で接点不良を補う工程が必要となる。しかし、本合成法を用いると、様々な大きさの粒子を1度に合成できるため、鍍金工程が省略できる可能性がある。
技術の特徴
ウエットプロセス
簡便なプロセス
汎用性が期待できる
想定される用途
導電性インク
発色性インク
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質問・相談コーナー
新技術説明会では、各新技術の説明後に質疑応答の時間を設けていません。ご質問・ご相談については各説明個別の<質問・相談コーナー>を別室として用意していますのでこちらでお願いします。<質問・相談コーナー>は当日随時受け付けていますので、是非ご活用ください!
展示
熊本大学、熊本電波工業高等専門学校、八代工業高等専門学校の産学連携・技術移転への取り組みや当日発表シーズ以外の紹介をパネル展示やパンフレットで紹介します。また、科学技術振興機構のJ−STOREやJDreamUなど、各種データベースのデモや、大学の技術シーズが一括して検索できるe-seeds.jp<技術シーズ統合検索システム>のデモを行いますので是非お立ち寄りください。

技術内容・ライセンスについて

熊本大学
熊本大学リエゾンオフィス
tel:096-342-3246 / 096-342-3247
fax:096-342-3247
mail liaison@jimu.kumamoto-u.ac.jp
URL:http://www.kumamoto-u.ac.jp/
熊本電波工業高等専門学校
庶務課研究協力係
tel:096-242-6433
fax:096-242-5503
mail kikaku1@jimu.knct.ac.jp
URL:http://www.knct.ac.jp/
八代工業高等専門学校
地域連携センター(研究協力係)
tel:0965-53-1390(研究協力係)
fax:0965-53-1219
mail cies@as.yatsushiro-nct.ac.jp
URL:http://www.yatsushiro-nct.ac.jp/