山口大学 新技術説明会
1
アグリ
染色体工学手法を用いた高性能ヘルス野菜の開発
10:00〜10:40
農学部 生物資源環境科学科
助教授 執行正義
http://www.agr.yamaguchi-u.ac.jp/~agr/~member/shigyo/p.html

技術概要
本技術は、ネギ属植物の染色体添加品種改良手法を活用して、抗がん成分など人の健康を維持増進する成分を量産する機能を備えた植物(コーディネートプランツ)を創出するものである。さらに光照射により成分増強や短期間での安定した大量生産を可能とする。

従来技術・競合技術との比較
本技術は、遺伝子組換えなどの従来の技術と異なり、染色体レベルで形質改変を行い、目的の機能性成分を増強させていこうとする全く新しい概念を包含している。ターゲット野菜は‘血液サラサラ効果’で御馴染みのネギ類であり、多様な販売戦略を展開できるポテンシャルを秘めている。
技術の特徴
各染色体操作したネギ類を世界ではじめて作出した。
機能性成分(ビタミンC,甘味成分など)の倍増。
光環境の制御により更なる機能性成分の増加が期待できる。
想定される用途
新しい栽培品種(一般野菜)
健康食品(植物工場生産用)
医薬品
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2
アグリ
収穫後における青果物の品質保持技術
10:40〜11:10
農学部 生物資源環境科学科
教授 山内 直樹
http://www.agr.yamaguchi-u.ac.jp/~agr/~member/yamauchi/p.html

技術概要
ブロッコリー、香酸カンキツなどの緑色青果物は収穫後に品質低下が生じるが、その主要因はクロロフィル(緑色色素)の分解である。食用油脂の構成脂肪酸であるラウリン酸またはそのエステルを用い、青果物を加温水溶液中で浸漬処理することにより、緑色保持に特異的な効果を示すことを見出した。

従来技術・競合技術との比較
生鮮青果物の脱緑防止技術として、エチレン吸収剤、低温保存などを利用し、青果物の呼吸作用を制御することにより脱緑を防止する方法がある。本技術は、これとは異なり、青果物の脱緑に直接関与するクロロフィル分解酵素活性を制御することにより脱緑抑制を行う技術である。
技術の特徴
ラウリン酸がクロロフィル分解酵素活性を直接阻害し、脱緑を抑制
緑色香酸カンキツ果実へのラウリン酸処理による脱緑防止効果
浸漬処理温度の最適化により効果増大
簡単な浸漬処理で品質保持が可能
想定される用途
緑色果実(青ユズ、スダチ、カボスなど)の鮮度保持
緑色野菜(ブロッコリー、エダマメなど)の鮮度保持
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3
アグリ
近赤外分光法と画像解析技術を用いた農作物の生育・水分ストレスの診断
11:10〜11:40
農学部 生物資源環境科学科
教授 山本 晴彦
http://www.agr.yamaguchi-u.ac.jp/~agr/~member/yamamoto/yama.htm

技術概要
魚眼透過画像により、農作物の生産力の指標となる総葉面積が非破壊・非接触で推定できる。また、近赤外分光測定により、農作物の水分ストレスの指標となる葉内水分ポテンシャルを非破壊で迅速に推定できる。さらに、園地全体の生産力を気球空撮センシングにより診断する。

従来技術・競合技術との比較
総葉面積は、葉数を丹念に数えており、労力と時間を必要とする。樹体の水分ストレスは、目視による葉の巻き程度やプレッシャーチャンバーを用いて直接ストレスを測定する破壊法が行われている。また園地全体の生産力を簡易・安価に診断出来る技術はない。
技術の特徴
魚眼透過画像により、非破壊・非接触で樹体の総葉面積が推定できる。
近赤外分光測定により、非破壊かつ迅速に農作物の葉内水分ポテンシャルを現場で推定できる。
気球空撮センシングにより、園地全体の生産力を簡易・安価に診断出来る。
熟練を要せずに植生管理が可能。
想定される用途
果樹園における葉面積の繁茂程度を推定し、果実生産力・品質の向上
農作物の水分ストレスをモニタリングし、適切な潅水により果実・野菜等の品質向上
数百mの公園緑地や海岸保全林における植生の状態を簡易に診断
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4
医療
周期的せん断応力負荷方式による赤血球の変形能計測装置
11:40〜12:10
大学院医学系研究科 応用医工学系専攻
助手 安田 利貴
http://mina.mech.yamaguchi-u.ac.jp/

技術概要
平行ー平板流れ場で周期的なせん断応力負荷を与えながら、流れ場に浮遊している赤血球の形状変化を光学的に測定する。 低粘度液体(血液)中での測定のため、赤血球の変形能の定量的な測定が可能になる。

従来技術・競合技術との比較
従来は、赤血球の通過速度や形状変化の測定のため定性的な評価しかできなかった。また、高粘度溶媒を用いる高せん断応力下での赤血球の挙動を計測する方法もあるが、実際の血液とは異なる。本技術では、メタボリックシンドロームの一つである糖尿病の血液循環特性の評価が期待される。
技術の特徴
周期的せん断応力負荷により赤血球の変形能を定量的に測定可能
赤血球の形状変化に伴う光特性の測定
実際の血液(低粘度液体)で測定可能
前処理なしで測定可能
想定される用途
メタボリックシンドロームの診断
血液循環の診断
循環器系人工臓器用材料の血液適合性評価試験
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5
化学
計算化学を用いた合成経路開発と化学反応制御
13:30〜14:00
大学院理工学研究科 物質化学専攻
教授 堀 憲次
http://rdesign.chem.yamaguchi-u.ac.jp/lab/hori/hori.html

技術概要
計算化学に関する情報・知識・ノウハウを応用して、遷移状態に関する情報を網羅した遷移状態データベースを構築した。これにより化学反応の予測と精密な解析が容易となり、合成経路の反応収率の予測と化学反応制御ができるようになった。

従来技術・競合技術との比較
反応経路開発やプラントにおける反応の制御は、実験化学者の経験や勘、実験の繰り返しにより支えられてきた。実在系の反応解析を行う計算化学的手法の導入により、従来法を改善し、開発時間の短縮、経費節減が可能となる。
技術の特徴
合成経路設計に用いる情報化学と反応解析を行う計算化学を融合した新しい合成経路開発手法
少ない実験で合成経路開発が可能
新規に構築した遷移状態データベースを用いるので、反応解析時間が短い
プラント等の反応解析により、稼動方法の改善が可能
想定される用途
医薬、農薬、香料、化学品分野での合成法の開発、解析
新規化合物・既存物質の合成経路開発
現在稼動しているプラント等の制御法の改良
遷移状態データベースによる触媒や反応の開発
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6
化学
新規ゲル化剤による高イオン伝導性の有機ゲル電解質
14:00〜14:30
大学院理工学研究科 物質化学専攻
助教授 岡本 浩明

技術概要
添加量が5wt%以下の少量で各種有機電解液やイオン液体をゲル化することが可能な非プロトン性低分子ゲル化剤を開発した。高いイオン伝導度を維持したまま電解液をゲル化することに成功した。

従来技術・競合技術との比較
従来、高分子ゲル電解質中の電解液含有量は40%〜60%と少なかったため、高いイオン伝導度を達成するのが難しかった。本低分子ゲル化剤を用いると電解液含有量が95%以上と多いにも係らずゲル化が達成されるので、高いイオン伝導度が維持できる。
技術の特徴
ゲル化剤5wt%以下の少量添加でゲル化が可能である。
非プロトン性に基づく高い電気化学的安定性を持つ。
電解液の高いイオン伝導度が維持できる。
想定される用途
リチウムイオン電池
色素増感太陽電池
電気二重層キャパシタ
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7
電気・通信
左手系メタマテリアルのアンテナ応用
14:30〜15:00
大学院理工学研究科 電子デバイス工学専攻
助教授 真田 篤志
http://www-ap.apsci.yamaguchi-u.ac.jp/

技術概要
自然にはない特異な電気的特性を持つ左手系メタマテリアルを開発した。マイクロ波・ミリ波帯で広角度に2次元ビーム走査を行う通信・レーダ用アンテナや、金属等に貼付可能なICタグを実現する人工磁気壁材料等への応用が可能である。

従来技術・競合技術との比較
従来、広角度2次元ビーム走査を行うためには、電子制御された大規模なフェーズドアレイアンテナが必要であったが、本メタマテリアルで開発したアンテナは完全に受動素子のみからなり劇的な低廉化が可能である。また人工磁気壁により従来不可能であった金属等に貼付可能なICタグが実現できる。
技術の特徴
人工媒質設計による分散制御
漏洩波制御による広角度ビーム走査
バンドギャップ制御
想定される用途
通信・レーダ用アンテナ
RFID、ICタグ
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8
電気・通信
多様な近距離無線通信を実現可能とするCDMA送受信モジュール
15:10〜15:40
大学院理工学研究科 電子情報システム工学専攻
助教授 松藤 信哉
http://saki.ca.csse.yamaguchi-u.ac.jp/

技術概要
他局間干渉を完全除去できる近似同期CDMA方式において、同期制御信号を活用することにより、複数系列(情報)を同時送信でき、また全受信情報復調可能なZCZ(ゼロ相関領域を有する符号)-CDMA送受信モジュールを提供する。

従来技術・競合技術との比較
CDMA方式は携帯電話で実用化されている多重アクセス技術であるが、ハードウェアが複雑でコスト高となるため近距離無線の分野では採用されていない。本技術では、ハードウェアが実装容易で低価格に実現可能なCDMA送受信モジュールを提供する。
技術の特徴
高効率多重アクセス伝送(隠れ端末・さらし端末問題の解消)
全送信情報の同時刻復調(リアルタイム通信可能)
多様な無線ネットワークの構築(CSMA/CA,CDMA,M-ary,並列組合せ等のモード切替可能)
想定される用途
高次元モバイルネットワーク(インフラストラクチャー・アドホックの両モード)
複数多重ワイアレスリモコン(ゲーム機等のコントローラ、パソコン端末など)
光無線通信 (センサネットワーク等)
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9
音響制御
持ち運び自由なスピーチプライバシー保護(会話漏洩防止)装置
15:40〜16:10
大学院理工学研究科 電子情報システム工学専攻
助手 佐伯 徹郎

技術概要
スピーカから定常的なマスキング音を周囲に発することにより、会話の内容が周囲に漏れることを防ぐ装置である。会話の周波数スペクトルにあわせて、スピーチプライバシー保護に必要な最小限の音量のみを発するように自動調整されるので、周囲の心理的不快感も必要最小限度に抑えることが可能となる。

従来技術・競合技術との比較
アクティブ消音技術が広く知られているが、スピーチプライバシー保護には不向である。また、オフィスでのサウンドマスキング装置は壁や天井にスピーカーを設置する方式であり、大掛かりな設備工事となる。本技術は、コンパクトで持ち運び可能な装置であり、オープンスペースでの利用も可能である。
技術の特徴
スピーカ設備の工事や遮音間仕切の設置等を必要としないため、安価に提供できる。
コンパクトであるため、どこにでも手軽に持ち運び可能である。
想定される用途
病院の診察、学習進路相談、税務相談など、秘匿性が必要な公共の場で利用
盗聴を防止したい会議などの場で利用
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10
機械
機械的稼動部分のない流体アクチュエータ
16:10〜16:40
大学院理工学研究科 機械工学専攻
助手 樋口 丈浩
http://keisokujoho.mech.yamaguchi-u.ac.jp/

技術概要
今回紹介する流体アクチュエータは、交流グロー放電によって生じるプラズマの誘電力を利用するプラズマシンセティックアクチュエータ(PSJA)と呼ばれるもので、機械的稼動部分を持たないことを特徴とする。

従来技術・競合技術との比較
PSJAは従来の流体制御用のアクチュエータと比較して、機械的稼動部分が無いためにメンテナンスが容易である。小型化が可能で、製作コストが安く、消費エネルギも少なく、制御が容易である。
技術の特徴
機械的な稼働部を持たない流体アクチュエータ
印加交流電圧 700〜4000ボルト、周波数 0.5〜1.2kHz
小型化が容易(MEMS技術への適用可能)
想定される用途
ヒートシンク用の冷却装置
送風ダクト(騒音や抵抗の低減)
小型の給排気システム
翼などの抵抗低減システム
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情報交換会  (17:00〜18:00、会費:1,000円)

発表者を始め、山口大学の産学公連携・創業支援機構や山口TLOのコーディネータ、スタッフの面々が多数参加いたします。この機会に山口大学との交流を深めていただきたいと思いますのでお気軽にご参加ください。


質問・相談コーナー
新技術説明会では、各新技術の説明後に質疑応答の時間を設けていません。ご質問・ご相談については各説明個別の<質問・相談コーナー>を別室として用意していますのでこちらでお願いします。<質問・相談コーナー>は当日随時受け付けていますので、是非ご活用ください!
展示
山口大学、山口TLOの産学連携・技術移転に関する取り組みや当日発表以外のシーズをパネル展示などで紹介します。科学技術振興機構では、J−STORE、JDreamUなど、各種データベースのデモや、大学の技術シーズが一括して検索できる e-seeds.jp <技術シーズ統合検索システム>のデモを行いますので是非お立ち寄りください。

技術内容・ライセンスについて

山口大学 産学公連携・創業支援機構
地域共同研究開発センター
tel:0836-85-9951
fax:0836-85-9952
mail jim@crc.yamaguchi-u.ac.jp
URL:http://www.sangaku.yamaguchi-u.ac.jp/