福井大学 新技術説明会
 
1
医療
蛋白質発現量検査用の純国産マルチ同位体標識化合物
10:40〜11:10
総合実験研究支援センター 
准教授    松川 茂
http://www1.fukui-med.ac.jp/cars/
技術概要
大規模プロテオーム解析用の質量分析基本ツールとしての市販標識化合物とは反応原理を異にする扱いの容易な、経済性の高い3種の同位体標識化合物の利用により複数検体中蛋白質の存在比を確定する。疾患マーカー探査や疾患検査など幅広い実用性がある。
従来技術・競合技術との比較
質量分析による蛋白質発現差解析法用の市販の同位体標識化合物とは、化学的特性(反応性、保存性、安定性)に加え、蛋白質リジン基の標識、標識ペプチドのみが高感度検出できる等の優越性が証明された。3種の化合物の利用で経済性・多様性の高い利用が可能。
技術の特徴
・同じ反応性で質量のみが4づつ異なる3種の新規な同位体標識化合物の応用技術
・最新鋭LC/MS/MSの利用による数千の蛋白質の検体間の存在比解析と同定
・内部標準法の採用により多検体試料間での蛋白質の存在比を比較可能にする技術
想定される用途
・細胞の分化、癌化、老化、死滅等に関わる未知蛋白質の変動・同定解析
・細胞機能調節蛋白質間相互作用や結合状態の動的変動解析
・疾患マーカー探査とその知見に基づく先端的完全自動化臨床検査への応用

当日配布資料(1.1MB)
お問い合わせはこちら

閉じる
 
2
医療
PET(Positron Emission Tomography)で病原微生物を描出するためのイメージング剤
11:10〜11:40
医学部 医学科 
准教授    法木 左近
http://www1.fukui-med.ac.jp/byouri1/
技術概要
UDP-N-アセチル-D-グルコサミンもしくはN-アセチルグルコサミンなど細菌・真菌の細胞壁構成成分に、放射性同位元素を付加したものをイメージング剤として用いて、PET(Positron Emission Tomography:陽電子放出断層シンチグラフィー)などを使用して、真菌および/または細菌を検出する。
従来技術・競合技術との比較
癌診断に利用されているFDG-PET(18F-Deoxyglucose-PET)を用い、感染部位に集簇した炎症細胞を描出することで感染巣を推定する方法が存在するが、我々の技術は菌体自身を描出する技術で、特異性が高いと考えられる。
技術の特徴
・真菌・細菌に選択的に取り込まれる物質を使用する、分子標的診断薬である
・PETを用いる
・炎症細胞浸潤に左右されない
想定される用途
・感染の有無、並びに局在部位診断が出来ることから、広く感染症の診断、研究に利用できる
・病原体の活動性も判定出来ることから、治療効果の判定に利用できる

当日配布資料(3.3MB)
お問い合わせはこちら

閉じる
 
3
医療
カロテノイド類の光増感反応を利用した光線力学療法剤
11:40〜12:10
医学部 医学科 
准教授    吉井 裕

技術概要
我々は、青色光励起したカロテノイド類から生じた活性酸素種にがん細胞殺傷効果があることを見出した。このような、親油性の高いカロテノイド類の光増感反応を利用した光線力学療法剤の開発が期待される。
従来技術・競合技術との比較
これまで光線力学療法の対象薬剤にはポルフィリン類やその前駆物質が使われてきた。しかし、ポルフィリン骨格は親水性で細胞との親和性が低く、活性酸素発生効率も低かった。本研究成果は、これらの点で従来技術を上回る。
技術の特徴
・高い活性酸素種生成能
・高い細胞親和性
・カロテノイド類の豊富な種類
想定される用途
・初期皮膚がんに対する光線力学療法剤
・悪性しみ、にきび、ほくろ等に対する光線力学療法剤
・その他の酸化剤

当日配布資料(2.2MB)
お問い合わせはこちら

閉じる
 
4
医療
肌に優しく傷の治りの良いキット・バン(キトサン・ナノファイバー膜タイプの人工皮膚)
13:40〜14:10
大学院工学研究科 材料開発工学専攻 
教授    櫻井 謙資
http://www.matse.fukui-u.ac.jp/work/06/polymstr.html
技術概要
キトサンと絹タンパクの一つであるセリシンの複合溶液から直径約150nmのナノファイバーを電界紡糸法で作製した。マウス動物実験から皮膚組織の表皮、真皮へ至る傷に対して皮膚組織再生促進効果があり、しかも綺麗な皮膚が再生する人工皮膚である。従来のキズ絆に塗られている薬は不要。
従来技術・競合技術との比較
キチン不織布タイプの人工皮膚が市販されている。この糸径は数μである。コストの高いキチン溶媒を使用し、製造工程も長い。一方、キトサンはキチンに比べて多くのアミノ基を持ち抗菌効果も高い。含有セリシンは保湿性を高め、人皮膚タンパクのアミノ酸組成に近いことにより装着快適性を与える。
技術の特徴
・キトサン/セリシン系ナノファイバー・マット型人工皮膚(キット・バン)の製造
・安く安全な酢酸溶媒の使用:後処理不要。弱酸性キット・バンを得る。
・創傷回復促進性及び快適性を与えるキトサンとセリシンの相乗効果。
想定される用途
・薬不要の傷バン。(皮膚細胞組織再性能、ナノファイバーの超大な比表面積)
・寝たきり病人の床ずれ解消用人工皮膚。(抗菌性、皮膚細胞組織再性能)
・生体内医療材料(体内吸収性、細胞組織再性能)

当日配布資料(1.9MB)
お問い合わせはこちら

閉じる
 
5
医療
イオンビーム照射によって変異誘導された冬虫夏草菌による生理活性物質の効率的な生産法の開発
14:10〜14:40
大学院工学研究科 生物応用化学専攻 
教授    榊原 三樹男

技術概要
冬虫夏草由来の抗腫瘍性物質コルジセピンの生産能を実用化レベルにまで向上させる新たな手法として、加速器シンクロトロンから放射される高エネルギーイオンビーム照射によるコルジセピン高生産株の取得に成功した。この変異株は、約7 g/Lのコルジセピンを培地中に分泌させることが可能である。また、同時に培養した菌体内に副生する著量の多糖類を免疫賦活剤として開発することも可能である。
従来技術・競合技術との比較
従来の冬虫夏草の人工培養法は、培地の昆虫の抽出液を混ぜたり、昆虫の体内へ菌を接種したりして子実体を作成するのが主であり、菌糸体培養による生理活性物質の生産に関する報告は少ない。また、従来法は操作が煩雑である上、目的とするコルジセピンの収量が極めて少ない。本法によるコルジセピン生産能はこれまで報告されている文献類(特許を含む)の3倍強の生産能を有するのが特徴である。
技術の特徴
・製法が簡便であり、かつ精製が容易であることから低コストで生産できる。
・抗腫瘍性のコルジセピンと免疫賦活剤としての多糖類が同時に生産できる。
・変異スペクトルが広いのが特徴であり、広範な微生物変異に適用可能である。
想定される用途
・mRNAの生成に係わる試薬
・HIV感染症・白血病の治療薬等の原薬
・特定保健用食品(トクホ)

当日配布資料(3.3MB)
お問い合わせはこちら

閉じる
 
6
バイオ
安価な新規増殖促進因子を用いた動物細胞の培養技術
14:40〜15:10
大学院工学研究科 生物応用化学専攻 
准教授    寺田 聡

技術概要
近年、抗体医薬をはじめとするバイオ新薬が急速に発展している。生産には動物細胞培養が用いられるが、生産コストがきわめて大きい。コスト低減には、安価で安全、かつ安心な細胞増殖促進因子が求められる。そこで、食品として利用されてきた植物から抽出される多糖に着目し、細胞増殖促進因子として利用する技術を構築した。
従来技術・競合技術との比較
細胞培養に利用される因子の大半は、ウシなどの動物から抽出されたタンパク質であった。動物由来なためBSE(狂牛病)など人畜共通感染症が懸念され、熱に弱いから高圧蒸気滅菌を行えずマイコプラズマなどを除去できない。さらにきわめて高価である。本技術は、食品植物から得られたものであるから安心で、高圧蒸気滅菌を行えるため安全であり、さらに安価であるという長所を有している。
技術の特徴
・食品として利用されてきた植物から抽出されるため、安心
・熱に強く、確実性の高い高圧蒸気滅菌をおこなえ、安全
・栽培植物から大量に調製できるため、安価
想定される用途
・抗体医薬をはじめとするバイオ医薬品生産の培地成分
・再生医療に利用される幹細胞の培養添加剤
・有用細胞の凍結保存液中で、細胞保護因子

当日配布資料(1.0MB)
お問い合わせはこちら

閉じる
 
7
バイオ
ホルムアルデヒド溶液に添加するだけで繰り返し除去可能な固定化微生物製剤
15:20〜15:50
大学院工学研究科 生物応用化学専攻 
教授    内田 博之

技術概要
ホルムアルデヒドは、シックハウス症候群の原因物質の一つとされる等、刺激性が強く、細胞毒性を有することから、効果的な分解方法の開発が望まれている。本技術の固定化微生物製剤は、培地成分無添加の条件下で、0.2%ホルムアルデヒドを数回、0.1%ホルムアルデヒドを10回以上繰返し除去することができる。
従来技術・競合技術との比較
活性炭や吸着シートを用いてホルムアルデヒドを吸着させる吸着法では、ホルムアルデヒドの再放出の問題がある。微生物を用いたホルムアルデヒド分解除去では、再放出の問題は解決されるが、現在まで報告されている微生物では、培地成分無添加の条件下で、ホルムアルデヒドの分解能力が十分であるとはいえない。
技術の特徴
・固定化微生物製剤を0.1%ホルムアルデヒド溶液に添加するだけで、10回以上繰返し除去することができる。
・固定化微生物製剤を0.2%ホルムアルデヒド溶液に添加するだけで、除去することができる。
・固定化微生物製剤は、乾燥保存後も、除去活性を保持している。
想定される用途
・病理分野から排出されるホルムアルデヒドの処理
・病院、医薬品工場における消毒剤として用いられるホルムアルデヒドの処理
・フェノール樹脂製造過程から排水されるホルムアルデヒド含有廃液の処理

当日配布資料(0.7MB)
お問い合わせはこちら

閉じる
 
8
材料
超高圧処理による包接化合物の安定性向上技術
15:50〜16:20
大学院工学研究科 ファイバーアメニティ工学専攻 
准教授    久田 研次

技術概要
シクロデキストリンは分子内空隙に様々な薬剤分子を包接する.この包接化合物の粉体あるいは水懸濁液を超高圧で処理することで構造を安定化し,シクロデキストリンに包接された薬剤分子の解離を抑制する技術を開発した.
従来技術・競合技術との比較
不安定な薬剤分子であってもシクロデキストリンに包接すると,化学的安定性が向上するが,シクロデキストリンの空隙サイズとのマッチングが充分でない薬剤分子は安定化できなかった.本技術では,サイズマッチングが充分ではない包接化合物について化学的に変質させることなく安定化させる.
技術の特徴
・包接化合物の安定化
・超高圧処理
・薬剤徐放
想定される用途
・食品
・医薬品
・消臭剤

当日配布資料(1.7MB)
お問い合わせはこちら

閉じる
 
9
材料
フェロセンなど電気応答分子を表面修飾した多孔質ガラス
16:20〜16:50
大学院工学研究科 ファイバーアメニティ工学専攻 
助教    西海 豊彦
http://asura.apphy.fukui-u.ac.jp
技術概要
無機物でかつ表面積の大きな多孔質ガラスを基盤とし、電気応答などの機能を化学結合で付与することで、耐久性、耐熱性に優れる 電気化学応答性の新規材料を実現した。酸化還元触媒や、光学分割カラムの充填剤への応用が期待できる。
従来技術・競合技術との比較
苛性ソーダ・塩素ガス生産の基幹工業の現場や、燃料電池実現のためのイオン交換機能はもっぱら高分子材料 (例: ナフィオンR、フェルミオンR 等) が用いられているが、主鎖が有機物のため、耐久性、耐熱性が低く連続運用に適さない。主鎖が無機物の本技術を応用すれば、耐久性、耐熱性の向上が期待できる。
技術の特徴
・主鎖が無機物であり、高耐久性、高耐熱性
・電気応答性機能をガラス表面に付与
・安価、簡便、安全、高効率
想定される用途
・酸化還元触媒 NOx, SOx等の無害化触媒への応用
・光学分割カラムの充填剤
・リアクター設計のための物質輸送制御

当日配布資料(2.3MB)
お問い合わせはこちら

閉じる
 
-
情報交換会(無料)
17:00〜18:00

お問い合わせはこちら
閉じる

連携・ライセンスについて
福井大学 知的財産本部
tel : 0776-27-9725   fax : 0776-27-9727   mail ttakaoka@u-fukui.ac.jp