神戸大学 新技術説明会
 
1
金属結合能を有する環状ペプチドナノチューブ
13:40〜14:10
大学院理学研究科 化学専攻 
准教授    田村 厚夫
http://season.chem.sci.kobe-u.ac.jp/~tamura/
技術概要
光学活性の異なる12個のアミノ酸を環状に結合させたぺプチド分子を自己集合させることで、直径数〜数十nmで、選択的な金属結合能を持ったナノチューブを形成させるものである。
従来技術・競合技術との比較
アミノ酸、ペプチドという生体物質を用いたナノチューブであるため、生成段階で付与するエネルギー不要、副生成物が皆無で高い収率、生分解性を持たせることが可能など、省エネルギーで環境負荷が少ないものとなっている。
技術の特徴
・生体物質を用いたナノチューブ
・環境負荷が極めて少ない物質とその製法
・金属イオン選択性という機能を保有
想定される用途
・機能性ナノ材料
・生体材料
・ナノ素材

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2
欲しいサイズを欲しいままに −リポソーム製造技術の革命
14:10〜14:40
大学院工学研究科 応用化学専攻 
准教授    鈴木 洋

技術概要
リポソームはドラッグデリバリーシステムへの応用が期待されている生体球状中空粒子であるが,その目的から利用可能なリポソームサイズが限定される.本研究では,マイクロ流路のサイズ効果を利用して,粒度分布の狭いリポソーム生成法を確立した.
従来技術・競合技術との比較
従来提案されているリポソーム生成法では,生成されたリポソームのサイズ分布が広く,要求されたサイズに対する収率が非常に低い.本手法によれば,利用可能サイズにおいて,約10倍から25倍の収率が得られる.
技術の特徴
・サイズを特定したリポソーム製造法
・所要サイズのリポソームが高収率で得られる
・他の粒子製造法にも有効
想定される用途
・リポソーム大量製造
・O/W/Oエマルジョンのような薄膜中空粒子の製造
・粒子径制御が必要な微粒子生成

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3
S1Pを介した神経伝達物質の放出とてんかん治療薬の開発
14:40〜15:10
大学院医学系研究科 医科学専攻 
教授    中村 俊一
http://www.med.kobe-u.ac.jp/gs/field/basic/biochem.html
技術概要
脂質代謝酵素の一つ、スフィンゴシンキナーゼ (SK) の組織並びに細胞内分布を調べていたところ、大脳の海馬の神経細胞の軸索に同酵素が豊富に存在する事を見出した。そこで海馬の神経細胞に於けるSKの機能を調べる過程で、SKの代謝産物スフィンゴシン1-リン酸 (S1P) が海馬神経細胞の軸索から興奮性神経伝達物質グルタミン酸を放出させる事を発見した。これらの知見をもとにグルタミン酸放出が重要な引き金となっている側頭葉てんかんなどの治療にSKの阻害薬が功を奏することが期待される。
従来技術・競合技術との比較
側頭葉てんかんの治療法としてはバルプロ酸などの薬物療法が主である。しかし薬物が効かないタイプも多く、またこの薬による催奇形性が報告され、より有効な薬物が期待されてきた。本疾患では海馬に病巣が存在する点から、我々の発見したS1Pの新たな作用により本疾患の発症原因を説明できる可能性がある。一方、SK阻害薬は免疫抑制薬などで開発が進み、人体に対する安全性も調べられつつある。そこで難治性側頭葉てんかんの薬物治療にSK阻害薬をもちいることは、より特異的かつ有効な効果が期待できる。
技術の特徴
・S1Pが海馬に於てグルタミン酸の放出を引き起こすことは、世界で初めての発見である。
・側頭葉てんかんに於いてもSKと同様に苔状線維からのグルタミン酸放出が亢進している。
・側頭葉てんかんの病態にS1Pが関与する可能性が極めて高く、原因に則した治療が可能となる。
想定される用途
・側頭葉てんかんを始めとする様々なタイプの抗てんかん薬の開発
・アルツハイマー病を始めとする認知症疾患に対する治療薬の開発

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4
高感度・高分解能質量分析機能を備えた核磁気共鳴分光装置
15:20〜15:50
大学院理学研究科 化学専攻 
教授    冨宅 喜代一

技術概要
磁気共鳴加速という新しい原理を用いて、今まで不可能であった、質量分析濃度(105/cm3)で、分子量2000程度までの気相イオンのNMRを測定できる化学計測器。
従来技術・競合技術との比較
NMRは従来、溶液と固体試料に利用されている。本機は新規に気相イオンに利用できるもので、質量線別した上で、核磁気共鳴の情報が得られる極めて高感度のNMR装置である。
技術の特徴
・気相イオンを質量分析し、同時にNMRが測定できる。
想定される用途
・化学分析
・生体分子の構造決定
・表面分析

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5
高信号出力で安定に動作するガス放射線画像検出器
15:50〜16:20
大学院理学研究科 物理学専攻 
助教    越智 敦彦
http://ppwww.phys.sci.kobe-u.ac.jp/~upic/
技術概要
X線、荷電粒子線、中性子線などの電離放射線を、リアルタイムに計数計測する画像検出器として、マイクロピクセルチェンバー(μ-PIC)に金属メッシュを組み合わせたものを開発した。これにより容易に入射粒子の位置・時間情報を高い信号出力で得ることが出来、なおかつ安定に動作させることができる。
従来技術・競合技術との比較
従来の微細電極型ガス放射線検出器(MPGD)は、優れた入射粒子許容量や位置・時間分解能ゆえに、医療診断や物質構造解析などの分野での応用が期待されてきたが、商品化に耐えうるだけの動作安定性を持っていなかった。本技術はMPGDの特性はそのままに、動作安定性と大きな信号出力を両立させるものである。
技術の特徴
・安定に動作する放射線イメージング検出器が実現できる
・高信号出力ゆえに、比較的安価(低性能)な読出しエレクトロニクスが利用可能
・メンテナンスが容易であり、量産化・商品化にも耐えうる性能を持つ
想定される用途
・X線・中性子線画像検出器(非破壊検査、物質構造解析、医療診断など)
・γ線カメラ(PET、環境放射線画像モニターなど)
・粒子線飛跡検出器(プラズマ診断、新粒子探索など)

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6
液相充填法による高次ナノセラミックス構造体の創製
16:20〜16:50
大学院工学研究科 応用化学専攻 
教授    出来 成人
http://cx2.scitec.kobe-u.ac.jp/
技術概要
ナノ空間を有する高次構造体からなるテンプレート(基板)材料に様々な組成を有する金属酸化物を析出させることにより、他の方法では得られない金属酸化物のナノ構造体の調製を行い、センサや光デバイスへの展開を試みた。
従来技術・競合技術との比較
気相法やゾルゲル法等の従来法では空隙の充填が充分に行われず、物性の制御が困難であった。液相充填法により合成された金属酸化物は、より高結晶性かつ緻密な構造体を有するため、酸化物が有する固有の特徴を活かしたコンポジットを作成することが可能である。
技術の特徴
・液相析出法を適用し、常温、常圧での合成が可能であるため、製造コストがかからない。
・金属フッ化物錯体の平衡反応を利用するため、反応制御が容易であり、組成制御が容易。
・低温合成のため、テンプレート材料を問わない。また、有機物とのコンポジット化も可能。
想定される用途
・フォトニクスバンドギャップを利用した光デバイス
・ナノ空間を利用した物質分離やナノ反応デバイス
・高比表面積を利用した触媒、センシング材料への応用

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7
あなたの身に危険が迫りつつある時、それを発光ダイオードの光の色に変えて分かりやすく表示します
16:50〜17:20
大学院工学研究科 市民工学専攻 
准教授    芥川 真一

技術概要
地すべり,土砂崩れ,古い建造物の崩壊などの災害から市民を守るためにはそれらの動態観測が不可欠である.それを低コストで実現し,周辺環境で起こりつつある変化をすばやく住民に知らせるために,任意の2点(あるいはそれ以上)間の相対変位を計測し,それをフルカラー発光ダイオードの光の色によって告知するための装置を開発した.
従来技術・競合技術との比較
IT技術を適用したデータ転送システム,担当者による安全性判断と警告発信システムなどはこれまでに成果を上げてきている.しかし,コストなどの障壁があるため,危険箇所のわずか2割程度しか対策が採られていない.これに対し,ここで開発した装置は低コストで,しかも住民に直接現状を見せることができるので,変状を察知しその情報を開示するための時間がほぼ「ゼロ」のリアルタイムシステムを構築できる.
技術の特徴
・生活環境内で起こる変化,危険などを察知し,発光ダイオードの光の色でその変化を原位置に表示する.
・低コストで変化をその場所に光の色で表示するため,周辺住民は早期警戒,避難などが可能となる.
・安全監視に使用可能なほか,物体の変形を光の色に変えることができるので多種の目的に使用できる.
想定される用途
・土砂崩れなどの自然災害から人命を守るため,危険箇所に本装置を取り付け,状態を表示する.
・危険度を監視する必要があるあらゆる人工構造物(建造物,大型機械,大型遊具など)の安全監視.
・インテリアの一部,又は教育現場において力と変形の関係を学習する際の教育器具としても使用可能.

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交流会(会費1000円)
17:30〜18:30

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連携・ライセンスについて
神戸大学 新技術説明会 連携創造本部
電話 : 078-803-5945   FAX : 078-803-5947   mail ccrd3@port.kobe-u.ac.jp