山梨大学 新技術説明会 2009年12月22日(火)
会場:科学技術振興機構 JSTホール(東京・市ヶ谷)
 
1

情報
安全・安心メールシステムの研究開発
A research and development of safe and secure mail system.
13:20〜13:50
山梨大学 大学院医学工学総合研究部 コンピュータ・メディア工学科 教授 山崎 晴明
新技術の概要
個人情報保護のため、メッセージの内容のみならず、宛先及び発信元の情報(IPアドレス)を秘匿したまま送信者及び受信者間で継続的なメッセージのやり取りを可能とするシステム。
従来技術・競合技術との比較
ヘッダ情報を秘匿するためのよく知られた方式にオニオンルーティング方式がある。この方式に比し、本システムは実装の容易性とそのコスト、障害対策や多重化構成の容易さ等で優位である。
技術の特徴
・受信者、サーバ管理者にも発信者条項を特定できない。
・匿名の発信者であっても応答を返すことができる。
・個人情報を個人特定情報と単なるデータとに分離して、データだけを蓄積管理することが可能である。
想定される用途
・匿名の健康相談、身の上相談
・匿名のネットショッピング、健康データ等の蓄積管理
・ネットを介した覆面座談会、会議
関連情報
・デモシステムの実行可能、外国出願特許あり

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2

情報
カメラ撮影で読み取り可能な2値画像への情報埋め込み方法
Camera Readable Information Embedding Technology for Binary Images
13:50〜14:20
山梨大学 大学院医学工学総合研究部 教授 茅 暁陽
新技術の概要
2値画像にビット情報を埋め込む技術である。画像の形状をできるだけ保持しながら情報を埋め込み、元画像を必要とせずに埋め込みデータを検出することができる。また、カメラ付き携帯電話での撮影画像で埋め込み情報を検出することができる。2 値化画像を使うことで、元画像に使われている色が少なくても影響を受けず、どんな印刷媒体にも印字可能である。また、単純な形状の画像を用いることが出来るため、企業のロゴなどをコード化することが出来きる。
従来技術・競合技術との比較
"QRコードは白黒のマトリックスで構成され、色、形を変えることが出来ないため、オリジナリティ、デザイン性に乏しい。4色の色をマトリックス上に配置することで情報を埋め込むカラーコードではデザインに制約が大きい。画像中の黄色を変化させることで人間の目に目立たずに情報を埋め込むFPcodeでは単純な画像、色数の少ない画像では情報を埋め込むことが出来ない。新技術はロゴマークや文字など、任意の図形に情報を埋め込むことができるため、オリジナリティ、デザイン性に優れ、既存技術よりも用途が広い。  
技術の特徴
・ロゴや文字などの単純な図形に情報を埋め込みことができる
・カメラ撮影により情報を読み取ることができる
・照明や撮影角度など情報取得環境の変化にもある程度対応できる
想定される用途
・QRコードに代わり、ロゴマークや文字を携帯電話のカメラにより読み取り可能なコードとして利用

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3

機械
踵の温度を考慮した踵骨音速による簡易的骨粗鬆症診断装置の開発
Evaluation of Simple Osteoporosis Diagnosis by Using Speed of Sound through Calcaneus in Consideration of Heel Temperature
14:20〜14:50
山梨大学 大学院医学工学総合研究部 機械システム工学専攻 教授 水口 義久
http://www3.ms.yamanashi.ac.jp/minakuchi/
新技術の概要
超音波を用い,踵骨中を透過するエコー波形を正しく取得するためにエコー位置補正を行って正確な踵骨音速を測定し,これより骨粗鬆症を診断評価した.また踵の温度が1℃上昇すると踵骨音速が2.48m/s減少することを考慮した簡易的で高精度な骨粗鬆症診断装置を開発した.
従来技術・競合技術との比較
従来の測定装置では,各メーカーとも踵骨音速がまちまちで,測定精度に問題があった.提案した装置は踵骨中を透過するエコー波形のみを利用しているが,提案した新技術を用い,音速値の正確な測定が可能になっている.
技術の特徴
・踵骨中を透過するエコー波形を正しく取得するエコー位置補正を行って正確な踵骨音速を測定している.
・踵の温度が1℃上昇すると踵骨音速が2.48m/s減少することを考慮して踵骨音速を算出している.
・踵骨中を透過するエコー波形のみを利用しているが,踵骨音速値を正確に測定できる方法を確立している.
想定される用途
・測定部位が踵ではなく,手の指内の骨の音速を測定して骨粗鬆症を診断できる可能性がある.
・超音波の測定技術が被曝のあるX線による骨粗鬆症診断に代わって利用される可能性がある.
・提案の超音波装置は簡易的であるので,50万円程度の低価格な製品化が可能と考えている.
関連情報
・サンプルの提供可能

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4

材料
超臨界流体を用いた薄膜堆積
Thin film deposition from supercritical solutions
15:00〜15:30
山梨大学 大学院医学工学総合研究部 人間システム工学専攻 教授 近藤 英一
http://www.ms.yamanashi.ac.jp/lab/kondoh/
新技術の概要
超臨界流体を用いて薄膜を堆積するとつきまわりがよく、洗浄効果など、ハイブリッドな効果が期待できる。本技術はそのなかでもとくに密着性を高めるため多層構造を形成する手法、酸化物を形成する手法についてのものである。
従来技術・競合技術との比較
メッキやCVDなどに比べてつきまわりや微細孔への充填性に優れている。洗浄効果なども期待できる方法である。
技術の特徴
・超微細洗浄
・MEMSプロセス
・表面改質
想定される用途
・半導体・電子部品薄膜製造
・プラスチック表面処理

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5

材料
マンガン賦活グラセライト型ケイ酸塩化合物の紫外励起光下における赤色発光
Red emission from Mn-doped glaserite-type siliactes under UV excitation
15:30〜16:00
山梨大学 大学院医学工学総合研究部 クリスタル科学研究センター 助教 米崎 功記
http://www.inorg.yamanashi.ac.jp/ccst/home-j.html
新技術の概要
化学組成M3MgSi2O8 (M: Ba, Sr, Ca)で示されるグラセライト型珪酸塩にセリウム、マンガンを微量添加した材料に紫外光を照射すると、赤色発光を示す蛍光体となる。
従来技術・競合技術との比較
現行の赤色蛍光体の多くが硫化物、酸硫化物を母体結晶としているのに対し、本技術では酸化物を母体結晶としているため、材料の安定性の向上が見込まれる。
技術の特徴
・母体結晶が真空紫外域に光吸収をもつとの報告がある
・真空化における材料の安定性が見込まれる
・材料が安価
想定される用途
・照明装置
・平面パネル表示装置用バックライト
・プラズマディスプレイパネル用蛍光体

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6

電気・電子
高効率半導体太陽電池の構造およびその製造方法
Structure and manufacture technique of high efficiency semiconductor solar cell
16:00〜16:30
山梨大学 大学院医学工学総合研究部 物質工学系 准教授 鍋谷 暢一
新技術の概要
禁制帯中に中間バンドをもつマルチバンドギャップ半導体を利用し、高い起電力を保ち、かつ中間バンドを介した光吸収によって禁制帯幅以下のエネルギーの光も利用できる高効率太陽電池の具体的な構造およびその製造方法。
従来技術・競合技術との比較
従来の半導体太陽電池では1素子の出力電圧と出力電流にはトレードオフの関係があり、変換効率は制限されていた。本技術では複雑な製造方法を用いずに、禁制帯中に中間バンドを作ることによって理論効率が58%の太陽電池を提案する。
技術の特徴
・理論変換効率58%
・光−光スイッチング
・マルチバンドギャップ半導体
想定される用途
・ディジタルカメラや携帯電話などモバイル機器への搭載
・人工衛星への搭載
・各種の高効率太陽電池が必要な機器への搭載
J-STORE掲載特許情報
・pn接合型太陽電池およびその製造方法

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電気・電子
高導電性と高透明性を両立させた有機薄膜、新規透明電極として期待
Highly conductive and transparent organic thin films ― potentially utilizable as novel transparent electrodes
16:30〜17:00
山梨大学 大学院医学工学総合研究部 有機ロボティクス講座 准教授 厳 虎
http://www.ab11.yamanashi.ac.jp/~okuzaki/okuzaki.html
新技術の概要
我々は、遠心分離によるPEDOT/PSSコロイド粒子の分割とスピンコートおよび溶媒効果を利用して高導電性(443 S/cm)と高透過率(89%)を併有した100 nm以下のPEDOT/PSS有機薄膜の作製に成功した。本研究のPEDOT/PSSナノ薄膜は93 nmの膜厚でシート抵抗と可視光の透過率においてタッチパネル用透明電極としてその条件を完全に満たしている。
従来技術・競合技術との比較
従来、PEDOT/PSSから作製した膜は数?m以上の厚い膜厚では高導電性化(数百S/cm)が可能であるが可視光の透過率は0%である。一方、数十nmの薄膜では既存のITOに匹敵する透過率(90%以上)に達するが導電性は1S/cm以下と極めて低い。本技術によるPEDOT/PSS薄膜は高い導電性と高い透明性を両立している。また、ITOはインジウム元素の資源枯渇の問題があるが、PEDOT/PSSは有機材料のため資源が豊富である。
技術の特徴
・電子回路作製用の導電性インキまたは導電性ペースト
・透明電磁遮蔽膜用スプレー
・有機EL窓電極
想定される用途
・タッチパネル
・電子ペーパー
・太陽電池

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